ペースメーカーのリード

ペースメーカーのリードに、スクリューリードとタインドリードがありますが、留置する際にA(=心房)とV(=心室)どちらに使うんでしょうか。
また、その理由を教えていただきたいです。

xx8626 Level 1 2014年9月29日 の質問 / カテゴリ: 2:ペースメーカ / ICD / CRT.
コメントの追加
2 回答数

スクリューリードとタインドリードは、
それぞれA(=心房)とV(=心室)の両方で使うことができます。
そして、スクリューを使うかタインドを使うかは
術者の先生の好みと地域差、患者さんの状態などいろんな要因で変わってきます。

詳しい説明の前に、まず用語の確認をさせてください。

スクリューリードは
先端にあるコイル状のスクリューを
心筋にねじ込んで留置するタイプの電極リードです。

スクリューリードのメリットは

①リードのディスロッジ(脱落)がほとんどなく安定して固定できる
②中隔に留置できるため、中隔ペーシングができる。
(*心房中隔ペーシングにより心房性不整脈を抑制できるといわれています。)
(*心室中隔ペーシングですが、心尖部ペーシングと比べ心機能低下を引き起こしにくいといわれています。)
③リード抜去が比較的容易であるため、感染症時のリード抜去がしやすい。

以上が挙げられます。
逆にデメリットは

①(特に心房側で)パーフォレーションが起こりやすいと言われている

対して、タインドリードは
先端にヒゲ状の突起物(タイン)がついていて
その突起物を肉柱に引っ掛けて留置するタイプの電極リードです。
特に心房用のタインドリードは右心耳に留置しやすいよう最初からJ型になっていて
「Jリード」と呼ばれたりします。

タインドリードのメリットは

①先端を肉柱に引っ掛けるだけなので手技が簡便で短時間でできる

ということが挙げられ、デメリットは

①リードのディスロッジ(脱落)が起こりやすい
②心臓の構造上Aは心耳ペーシング、Vは心尖部ペーシングしかできず中隔ペーシングができない
③リード抜去の際に先端の突起物がひっかかり抜去しにくい
④留置しやすい場所で閾値や波高値が悪いと手技が難渋する

以上が挙げられます。

日本は一昔前までタインドリードが主流でした。

その理由は感染症のリスクです。
植込み時間を短くすることで感染症リスクを下げることができます。
そのため、手技手順が簡便で短時間で留置できるタインドリードが重宝されていました。

しかし、最近ではスクリューリードが主流になってきています
その理由は中隔ペーシングです。

リード構造と心臓の構造上、タインドリードは心尖部ペーシングしかできません。
ところが、右室心尖部ペーシングを長期間続けると心機能を低下させることがわかってきました。

そのため、心尖部ペーシングの代わりに中隔ペーシングが主流になってきて、
中隔ペーシングができるスクリューリードがよく使われるようになっています。

以上を踏まえると、
スクリューとタインドの使い分けについて理解が深まると思います。

患者さんが高齢で体力的に手技時間をなるべく短くしたければタインドリードという選択肢もあると思います。
また、術者の先生がタインドリードでずっと手技をされていてそちらで慣れているならタインドリードを優先的に使うでしょう。

逆に、若い患者さんであれば術後の感染症への対処のしやすさや心機能への配慮で
スクリューリードで中隔ペーシングを狙いに行くでしょう。

また、先生の考え方で「絶対に中隔ペーシングがいい!」と考えていらっしゃるのであれば
全症例でAとV両方でスクリューリードを使い続けると思います。

心カテ隊長 Level 4 2014年9月29日に回答しました
コメントの追加

ありがとうございます。
では、心房にタインド、心室にスクリューや、心房にスクリュー心室にスクリューはあると言うことですか。

xx8626 Level 1 2014年9月29日に回答しました
コメントの追加


スポンサードリンク
 

あなたの回答

投稿された方は 利用規約 に同意したものとみなされます。